冬の浅間山を望む
冬の浅間山を望む
黒斑山より望むガトーショコラ浅間山
2021年暮れ。サイクリスト仲間と二人で北陸の地から表日本・黒斑山を目指す。高峰高原からの登山コースは危険箇所も少なく雪山登山としては初心者にもお勧めとされている。雪をまとった浅間山はまさにガトーショコラとよばれる美しい雪化粧だった。
この日の機材は、冬の上高地ハイキングと同様FUJIFILM X-Pro3にXF16-80mm F4 R OIS WR一本。過酷な雪山には軽量でかつ防塵防滴のX-Pro3がいい。レンズはX16-80mm F4の高倍率。抜群の写りとは言えないものの、絞れば解像度も高く、何より35mm判換算24mm-120mm相当の焦点距離は一本で全て撮れると言ってもいい。
足元は登山靴にチェーンスパイク。トレッキングポーロを両手に持って歩いたので、カメラはザックの肩ベルトにPeakdesignのフォルダーを付けた。
林の中から姿が見え隠れする浅間山のその姿は勇壮で、なんとも気持ちを高揚させるものでだった。そして林を抜けると、裾が大きく広がる雄大な浅間山が現れた。
またその周辺に切り立つ山々も勇ましい。雪は決して多いタイミングではなかったが、岩肌とのコントラストもいい。そして道中は、危険な箇所は少ないと言えども落ちてしまえば、ちょっと戻ってこれる気がしない。
木々に囲まれた林道を抜け「トーミの頭」を目指す。そしてそのてっぺんは流石に雪山、風速10m以上。体も煽られ体感気温も一気に下がる。かなりの極寒雪山だった。
さらに進み黒斑山山頂を目指す。林の中のルートもあるが、右側の吹きっさらしのルートを登った。
落ちれば帰れないような絶壁。
黒斑山山頂より望む浅間山。冬の深い快晴の空。
何と美しい光景だろう。
「雪化粧」とは本当にうまく言った言葉で、あらゆるものを白く覆いモノクロームの世界に誘ってくれる。
もちろん過酷な環境も併せ持っているので装備や準備は非常に大事なところ。
撮影機材に関してもなるべく荷物にならない装備で出掛けたい。防塵防滴のカメラとズームレンズは強力なアシストとなる。私の撮りたい表現からすると、もう気持ちワイドに振ったズームがあればさらにありがたいのだが。この冬は後何回足を運べるか分からないが、また美しい山に挑みたい。